私たち「赤星★探偵団」が、
あしで稼いだ“おいしい情報”を発信します

赤星

赤星が飲める
お店を探す

団長が行く File No.27

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「赤津加」

公開日:

あのお店はなぜ時代を超えて愛されるの? お客さんがみんな笑顔で出てくるのはどうして? 赤星探偵団の片瀬那奈団長が、名店の暖簾をくぐり、左党たちを惹きつけてやまない「秘密」を探ります――。

■昭和へタイムスリップ

秋葉原――通称アキバ。日本随一の電気街として知られ、マンガ、アニメ、ゲームなどオタク文化の聖地としての顔を持つ世界でも類を見ない街。カラフルな看板とネオンに埋め尽くされた通りには、コスプレした娘たちのアニメ声が響き、世界中からやってくる観光客がそぞろ歩くカオスな風景がこの街の日常だ。

そんなアキバのコア地帯に、黒塀に囲まれたいかにも昭和然とした建物が佇み、あたかもそこだけ時が止まったかのような一角がある。創業65年の老舗酒場「赤津加」だ。ある晴れた初夏の夕刻、我らが団長はその暖簾をくぐった。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

引き戸の先には、コの字カウンター。左手にはテーブル席。奥には小上がりも見える。手入れの行き届いた空間は、どこか凛とした空気と居心地の良さを兼ね備えている。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

団長は一枚板が潔いカウンター中央に陣取った。正面の冷蔵ケースにはサッポロラガービール“赤星”がずらりと並んで冷やされている。

片瀬: ありましたよ、赤星。今日は暑いから、早速いただきましょう!

トクトクトク……。キンキンに冷えた赤星を手酌するこの瞬間は、がんばった自分を労う最高に幸せな儀式だ。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

――いただきます!

片瀬: ふーーー。いきなり昇天しそうです。令和からタイムスリップしたみたいな昭和酒場で飲む赤星は、また格別ですなあ。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「赤津加」は、その風情から高まる期待を裏切らない正統派の居酒屋。肴は基本的に和食のみで、旬の素材を奇をてらわぬ丁寧な料理で食べさせてくれる。品書きは定番とその日の季節料理で50種類以上。団長は手始めに旬の2品を選んだ。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: きましたね、ホタルイカの酢味噌がけ。どれどれ……ホタルイカが大きくてプリップリ! 添えられているのは、白ウリの浅漬けかしら。

この組み合わせ、粋ですね。そして、味も色味もよく合います。

続いてやってきたのは黒バイ貝のうま煮。一般的に黒バイ貝は白バイ貝よりも高級で、煮付けにはうってつけとのこと。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「黒の方が旨味が強く、よりしっかりした味わいだとされています」と3代目店主の寺谷光雄さん。

そんな説明を聞きながら、爪楊枝で慎重に中身を取り出していた団長は、螺旋状の肝をキレイにするりと抜くや、パクリ。「んまい!」と唸る。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

黒バイ貝をバケツ一杯いきたい気持ちを抑えて、気になる他の品を追加注文した。

■変わらぬ味をいつまでも

「赤津加」は昭和29年の創業。初代が開業3年で亡くなり、お姉さんが引き継ぐことになった。以来、半世紀に渡って店を切り盛りし、このなんとも言えない“味”をつくってきた。しかし後継者がおらず自分の代で終わりかと考えていたところに、孫の寺谷さんが手を挙げた。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

寺谷さんは調理師学校を卒業後、懐石料理店やホテルなどで8年間修行し、晴れて「赤津加」の板場に入った。2代目は90歳を過ぎて引退し、今は寺谷さんが全体を取り仕切っている。

片瀬: 継ぎたいと伝えた時はよろこんだでしょう。世代を飛び越えて身内から後継者が現れてくれるなんて、本当にうれしかったと思います。「赤津加」に長く通っていらっしゃる常連さんもホッとしたんじゃないかしら。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「何十年も通ってくださっているお客様もいらっしゃいます。実際に店に入ってみて、多くの方に本当に愛されている店なんだと実感しました。いま私がやるべきことは祖母がつくり上げたものをしっかり守っていくことかなと思っています」(寺谷さん)

季節の刺身を盛り合わせてもらった。この日は桜鯛、ハタ、そしてシマアジ。いずれも通好みの高級魚だ。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: (ハタを一切れ)はぁー、なんて美味しい魚なんだろ。キメが細かくて上品な旨味。(続いてシマアジ)うんまっ! そうそう、君はホントにアジの仲間かって食べるたびにつっこんじゃう(笑)

(桜鯛を一切れ)はい、すみませんでした。ワタシ、いつも鯛を見くびっちゃうところがあるの。でも、やっぱりすごいよ、鯛は。しかもこの時期の桜鯛、最強。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

(すかさず赤星を一口)うん、あんたは今日もいい仕事してる!

■“萌えキュン”の喧騒の中の静謐

「赤津加」での自分と向き合うような静謐の時間。ふと窓から漏れ聞こえる音に耳をすますと、メイド喫茶の宣伝テープの甲高い声。この孤高の空間が、萌え萌えキュンキュンしまくりな場所の真っ只中にあるのがなんとも不可思議。奇跡とも言える。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: こう見えてワタシ、若い頃は結構アキバに通ってたんです。実は配線マニアで、17歳くらいからちょくちょく一人でアキバに来てはオーディオの配線を探して部品ショップ巡り。で、ゲーセンに寄って帰るっていうのが黄金コースで(笑)。

それから電化製品も好きで、買う時はいつもアキバだった。値切るのが得意で、60万のマッサージチェアを40万まで値切ったこともあるの。そのアキバで今こうして、静かに赤星を飲んでいると思うと、感慨深いものがあります。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

天ぷら盛り合わせがやってきた。団長は揚げたて熱々の天ぷらをハフハフとやっては「美味しい!」を連呼している。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: 3代目は…(ハフハフ)これから自分の代で、お店をどうしていきたいとか考えていることはありますか?

「そういったご質問にかっこよく、すらすらと答えられたらいいんですが、正直こだわりがまったくありませんもので……。あえて言うなら、こだわりがないことがこだわり、でしょうか。とにかくお客様によろこんでいただくことを第一に考えて愚直に続けていきたいです」(寺谷さん)

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: 同感です!! “こだわりがないのがこだわり”って実は私も座右の銘にしているの。実際にそう言うとキョトンとされちゃうことも多いけど、この感覚をわかってもらえるのはうれしいなあ。

3代目、太刀魚とアスパラのバター焼きもお願いします。やっぱりアスパラの誘惑には抗えない……。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

■お茶漬けはデザートです

片瀬: 太刀魚とアスパラ、素材を生かしたシンプルな味付けで、しみじみ美味しい……。

そういえば、赤星探偵団の団長として、いろんなところでアスパラをいただいたなあ。新橋の「新日の基」ではバター焼き、新御徒町の「下村」ではアスパラの天ぷらが最高だった。この調査で知ったお店は、その後も結構通ってるんですよ。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「そうなんですか? ぜひうちにもまたいらしてください。……あの、ちょっと驚いたのですが、片瀬さん、本当にぜんぶ召し上がるんですね。取材の場合、味見程度に口を付けるだけの方が多いので、ビックリしました。いや、すごくうれしいんですよ!」(寺谷さん)

片瀬: はははは。すみません。そうなんですよ。本当に残さずいただくし、それもすごい品数を(笑)。大食いでいつも腹ペコだけど、実際にちゃんといただくのは、心から美味しいと思ったお店でだけですからね。

そんなわけで、追加でたらこ茶漬けをお願いします。ご主人、そんなに驚かなでください。お茶漬けはデザートです。今日は、片瀬版「赤津加」フルコースを構成してみました。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

「驚きを超えて逆に清々しいです(笑)。我々も料理のしがいがあるというものです。

……あの、ちょっと質問していいですか。以前、テレビで片瀬さんがスティーヴン・ジェラード(イギリスの名サッカー選手)の話をしているのを拝見しまして……海外サッカーがお好きというのは本当なんですか? あ、ホントなんですか、うれしいなあ、私もリヴァプールの大ファンなものですから」(寺谷さん)

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

片瀬: 元々、サッカー好きだった母の影響でJリーグを開幕当初から観ていたんですけど、98年のワールドカップで、イングランド代表の“ワンダーボーイ”、マイケル・オーウェンのゴールを観て衝撃を受けまして、それから海外リーグも熱心に観るように。そして、リヴァプールのジェラードの弾丸ミドルシュートにハートも撃ち抜かれて……あっ、自慢のサッカーノート持ってくればよかった。

(お茶漬けサラサラ)ロシアのワールドカップにも番組の取材で行ってきたんですよ。メッシをインタビューした時には&#$%@」

アキバには、オタク気質をくすぐる不思議な磁場があるのかもしれない。赤星を傾けながらサッカー談義に花が咲き、ネオン煌めくアキバの夜は更けていきました。

秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場

――ごちそうさまでした!

撮影:峯 竜也
構成:渡辺 高
ヘアメイク:面下伸一
スタイリング:大沼こずえ
衣装協力/CO l TO(0120-135-015)

この記事シェアする

『秋葉原「赤津加」“萌えキュン”の街の正統昭和酒場』 についてみんなで語ろう!

  • まだ投稿がありません。

あと140文字

赤星

赤星が飲めるお店を探す

登録数{{ shop.length }} 絞り込み件数

エリアから探す

おすすめエリア

  • {{ recommendItem }}

{{ areaItem.name }}

タグ一覧

  • #{{ tagItem }}