昭和なアニキが語る定番服と赤星の名店「アニ散歩」
市民酒場 ジョー

公開日:2018/08/06 <39本目>

世田谷なのにヨコハマを感じるシャレオツな市民酒場とは?

熱風を感じる猛暑が、俺をやるせなくさせる2018年夏。マイスタンダードなラコステのポロシャツは、ボタンをすべて留めて着るのが、やっぱり俺流だ。そんな夏スタイルで向かったのは世田谷。「赤星」が飲める市民酒場があるという情報を手がかりに、散歩に出ることにした。

世田谷公園は、20代の頃に三宿で飲んだ後にブラブラした思い出のスポット。

カルガモが俺の心を癒す夕暮れ。

その市民酒場は、公園裏の住宅街にあるんだとか……。食べログ未掲載の「市民酒場 ジョー」は、ネット上にほとんど情報がないのだ。

マジか? ここなのか? 家か? よく見ると暖簾には「市民酒場 ジョー」の文字が書かれている。市民酒場とは戦時中に横浜市が支援していた酒場の名称で、現存している諸星酒蔵が有名だ。しかし、ここは世田谷。謎が深まる。

一歩入ると……。何?  市民酒場というよりは暖炉があるシャレオツな空間が広がる。まるでギャラリー。白い箱馬があるし、スタジオのようでもある。奥にはミステリアスガールが?  ジョーさんは女性なのか?

メロウな手書きのメニュー。この脱力感がゴイスー。

俺はカウンターに座り、謎のガールに話しかけてみた。気が向いたときだけ手伝いに来ているスタッフのリンちゃん。このグルーブ感は完全にヨコハマだ。世田谷公園の真裏から一瞬でハマにワープ!

まずは、こいつで喉を潤す。俺が俺を取り戻す瞬間。グッとくる最&高な一杯。なんか本当に探偵のような取材になってきた(笑)

厨房からいきなり現れたジョーさん。はじめまして、アニキです。そのオーラに一瞬でグッとくるバイブレーションを感じた。聞き込みを続けると、やはりヨコハマ生まれのリアルなハマっ子だったのだ。だから市民酒場ってことね。さらに、なんとフードカメラマンで、元々ここはキッチンスタジオだったとのこと。2017年9月にお店を始めたのでまだ1年も経っていない。

メニューはあるが、その日の気分で変わるということなので、ジョーさんにおまかせしてみた。リンちゃんと飲んでいると、なんだか長者町の秘密バーにいる気分になってきた。

なんてアロハが似合うのだろうか?  自由に生きてる男にしかできない着こなしだ。

まずはお刺身。鯛をポン酢で和えたシンプルな一皿。

おっウマい!  ウマウマだぜ。ジョーさん!

こいつは間違い無いでしょ。アサリワイン蒸しをいただく。

ヤバい。ヤバい。プリプリッのアサリにこの出汁が出まくったスープが強烈にウマい。おそるべしクオリティだ。

目の前ではリンちゃんがワインのリンゴジュース割りを飲んでいる。紙パックがクールだ。なんか異国のスナックにいる気分。

ここでジョーさんとも乾杯!  このゆるい感じがいい。ジョーさんとリンちゃん、なんて絵になる二人なんだ。

キター! 揚げワンタン! ハマ生まれ、ハマ育ちのジョーさんにとっては中華の定番でもある。本牧の奇珍でも必ず食べる俺の大好物。

強烈にウマい!イイネ!イイネ!イイイネッ気絶!・・・・・ィヨコハマ昇天! ここは中華街か?

頭の中でクレイジーケンバンドの名曲『横顔』が勝手に流れ始めたぞ。あれ?どこかで見たような横顔の女性がカウンターに。話しかけるのは野暮ってもんだ。そろそろ〆に行こう。

ドーン!昭和カレーライス!これぞシンプルの極み。これぞ日本人のソウルフード。

ウスターソース、イカリソースどっちも好き!どっちもウスター!男なら両方がけで食ってくれ。

ジョーさん、まいりました。完全に昭和カレー気絶……。ウスター昇天!めちゃくちゃ普通なのに、なぜにこんなにウマウマなんだ。

もう撮影を忘れてトークが止まらないぞ。ハマの話がディープすぎて原稿にかけない。「赤星」を探してたどり着いた酒場は異空間でご機嫌なスポットだった。

「市民酒場 ジョー」では7/28にプロのダンサーによるサンバイベントがあった。地腹でお店にダンサーを呼んだ豪快な伝説を持つジョーさんらしい。

ジョーさんに会えて良かった。自由なスタイルなのでこの市民酒場は不定休だ。それがジョーさんの生き方なのだ。何日も休みが続くときもある。必ず事前に連絡してから訪れて欲しい。情報源はお店の公式インスタをチェックするしかない。そしてリンちゃんも、その日の気分で手伝いにくるのでいればラッキーってこと。なんか無理しないで生きるって一番贅沢なことかもしれない。ジョーさん、また必ず飲みに来ます。

ラコステのポロシャツ。これは古着屋で見つけたフランス製のヴィンテージ。昨年まではサイズ2を着ていたが、今年はワンサイズアップのサイズ3で、ややゆるく着ている。ビンテージも現行品もどちらも一生の定番と呼べる名作だ。

Text:Eiji Katano
Photo:Shinpei Suzuki

店舗情報

市民酒場 ジョー

[住所] 東京都世田谷区池尻1-6-8

[TEL] 03-5486-0822

[URL] https://www.instagram.com/shiminsakaba_jyo/?hl=ja

[営業時間]

18:00〜24:00
定休日 水曜

【プロフィール】

片野英児(かたのえいじ)
1968年生まれ。昭和とメンズ服飾を愛してやまない49歳。小誌編集長の干場(ほしば)がアニキと呼んだことから、いつしかアダ名がアニキに。趣味は、スナックで昭和カラオケ。呑みすぎると、歌いながら、なぜか干場と泣き合う熱き男。好きな場所は軍艦島。

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佐島に揚がる旬の魚介に、野毛再訪を決意した夜

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最後は自分で……混ぜて完成させるポテサラ

酒のつまみは数あれど、とりわけポテトサラダをこよなく愛すマッキー牧・・・

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中野「らんまん」旬の肴で春を愛でた夜

あのお店はなぜ時代を超えて愛されるの? お客さんが笑顔で出てくるのは・・・

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「大井町」は呑兵衛の期待を裏切らない。

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蕎麦前から締めまで、流れる時間に、文句なし。

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神田まつや、江戸前の老舗で愉しむ“蕎麦前”の味

なぜアノお店は時代を超えて愛されるの? お客さんが笑顔で出てくるのは・・・

ポテサラ酒場

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白と赤のコントラストが美しい異色のポテサラ

酒のつまみは数あれど、とりわけポテトサラダをこよなく愛すマッキー牧・・・

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競輪で惨敗しても、大宮にはこの店がある。

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私が新宿の名酒場を遠巻きにしてきたワケ

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ジャガイモとサツマイモを使った“二刀流”ポテサラ

酒のつまみは数あれど、とりわけポテトサラダをこよなく愛すマッキー牧・・・

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いもに秘密あり!インスタジェニックなポテサラ

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自由が丘「金田」で今宵、“酒学校”の生徒になる

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浅草六区、往時の賑わいを物語る“IRIBUTA”の味

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浅草・観音裏のカウンターで感動的な「雪辱戦」

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パクチーとナンプラー香るオリエンタルなポテサラ

酒のつまみは数あれど、とりわけポテトサラダをこよなく愛すマッキー牧・・・

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File No.4

  
浅草「大多福」出汁の香りに包まれる”口福”な時間

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料亭街の「大衆酒場」で店主の心意気に降参寸前

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森下「山利喜」は和洋ハイブリットの煮込みで決まり

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親父の「旨い!」がヒントになった名物ポテサラ

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京王線中河原「ご近所酒場」はまだ宵の口

自宅の近くに行きつけの酒場をもつのは、飲兵衛にとってはとても大事な・・・

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路地に吹く夕風は「煮込み」の薫りを纏っていた

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