昭和なアニキが語る定番服と赤星の名店「アニ散歩」
やきとん たつや

<31本目>

一口で気絶する味噌ダレのやきとんとは?

ネイビーのストライプスーツとソリッドタイは制服みたいなもの。俺が俺らしくなれるマイ・スタンダードなスーツスタイルだ。男はこれくらい控えめでいい。ということで、今回は極上の味噌ダレのやきとんを求め、西武新宿線の沼袋へ。

駅前のランドマーク的な巨大銭湯で飲む前にサウナと水風呂を3セットかましたいがグッと我慢。

しばらく昭和な商店街をブラブラ歩いてみる。

俺の酒場アンテナが、何か強烈な電波を感じ、気になる路地を入ってみることにした。名店とはメインストリートではなく路地裏にあることが多い。

予感は当たった。「やきとん たつや」の赤い暖簾を潜ると、なんとも珍しい変形カウンターにビビッとくる。

初めての酒場なので入口近くに座ってみる。どこかのんびりとした昭和な夕暮れ時には、まずこいつ。

最高すぎる!俺が俺に「お疲れ様」って、まだ始まったばかりなのに美味すぎていつも取材気分を忘れちまう。まあその方が自然でいいのだ。

昭和酒場では最初の一品はすぐ出るものをオーダーするべし。ってことで、もつミック酢!ナイスなネーミング通り、上質なもつがコリコリっとさっぱり美味すぎる。

さてと、やきとんは、どれにするか? 初めての酒場では迷っちまうもの。

そんな時は店主に相談だ。知ったかぶりはせずに、すかさず店主の藤井龍成さんに聞いてみることに。藤井さんは、あの味噌ダレやきとんで有名な秋元屋のご出身なのだ。詳しいストーリーは後ほどにしておすすめ4本をオーダー。

焼き台の前に座り、こうやって見ながら飲むのと気分も上がってくる。

美しい!こりゃあたまらない。上から、ちれ味噌ダレ・かしら味噌ダレ・てっぽうタレのアニとん3本勝負。気絶せずにクールに決めて食べられるか?

強烈に美味い!一口でアニ気絶・・・・・味噌ダレ昇天!タレもヤバすぎるぞ。焼き加減はもちろん抜群に「赤星」に合う。秋元屋出身の方が多く店を出しているが、こいつは心からヤバいウマさだ。藤井さんの魂がこもっている。

こいつも忘れちゃいけない名物のトマト巻き。野菜もしっかり食べるべし。

肉を纏った赤いお前がセクシーだ。少し焦らして見つめた後に一気にいただく。

幸せすぎる最高のひと時。沼袋っていい街だなあ〜またひとつお気に入りのやきとん酒場を見つけた。

ずっと気になっていたもつカレーは、たつやオリジナルの名物メニューで秋元屋にはない一品。なんと藤井さんが秋元屋で修行していた時のまかない料理だったとのこと。

まかないと聞き期待が高まりながらパンにつける。

超強烈に美味すぎる!柔らかく煮込まれたもつヤバすぎ。超濃厚なカレーはつまみにもなる。

藤井さんからこちらもぜひとキンミヤのシロップ割をいただいた。えっ?よくみると35度?マジか?男なら飲むしかない!

クイっと一口、めちゃストロングだ。ダンディに飲めるのか俺?

あまりにも、もつカレーが美味すぎると連呼していると、メニューにないこんなものまで。なんか串にカレーかけてるし。

完全にアニ気絶・・・・・カレー串昇天!てっぽうにカレーがたっぷりかかりマジでヤバい裏メニュー。カレーから串が突き出て斬新なルックスもグッとくる。こりゃあ白いご飯も欲しくなってきた。次回はトライしてみよう。

最後にあまり写真を撮られることが好きではない藤井さんのストーリーをちょこっと。秋元屋には創業当時にお客として通い続け気がつけば常連になっていたとのこと。多くの秋元屋出身の方の中でも初期メンバーということになる。やがて独立してここ沼袋に、自分の名前の龍(たつ)とお世話になった秋元屋の屋(や)をとって、たつやを開店させた。次々と常連が入ってきて店は大繁盛だ。守るべき伝統の味は守り、オリジナルのメニューも加え進化させている。そんな藤井さんの横顔に、自分の道を突き進む男の生き様を感じた。

ネイビーのストライプスーツはユナイテッドアローズ/ザ ソブリンハウスのもの。1年中着れるように春夏モノと秋冬モノを数着愛用している。ナチュラルショルダーで3つボタン段返りのサイドベンツはグローバルスタンダードとも言える。

Text:Eiji Katano
Photo:Shinpei Suzuki

店舗情報

やきとん たつや

[住所] 東京都中野区沼袋3-27-6 1F

[TEL] 03-5942-9986

[URL] https://tabelog.com/tokyo/A1321/A132104/13109920/

[営業時間]

月〜金17:00〜24:00   土・日・祝17:00〜23:00

定休日 無し

【プロフィール】

片野英児(かたのえいじ)

1968年生まれ。昭和とメンズ服飾を愛してやまない48歳。小誌編集長の干場(ほしば)がアニキと呼んだことから、いつしかアダ名がアニキに。趣味は、スナックで昭和カラオケ。呑みすぎると、歌いながら、なぜか干場と泣き合う熱き男。好きな場所は軍艦島。

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